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映画『ひろしま』

昨日、映画〜1945年8月6日、原子雲の下の真実・愛〜『ひろしま』(ベルリン国際映画祭 長編映画賞受賞作品)を観てきました。
会場の大阪女学院ヘールチャペルいっぱいに、小学生、中高生、年配者、シスター、たくさんの人たちが観にきていました。

この映画の原作は「原爆の子」という、広島で被爆した子どもたちの作文を集めたもの。
映画を観てショックだったのは、被爆の惨状は言うまでもありませんが、
それよりも何よりも「原爆が落とされて7年後、すでに広島では大砲が作られていた」という事実。
何十万という人が犠牲になり、悲惨な体験をし、なお白血病などの原爆症や差別で苦しむ人たちがいる一方で、町には軍艦マーチが流れ、工場では鉄砲玉が作られ、次の戦争への準備が着々と進められていた・・・
そのことに愕然としました。

他にも、印象に残った場面はたくさんあります。
とくに、
・戦意を喪失させ混乱を招くという理由で、原爆の事実をすぐには市民に伝えなかったこと
・原爆症に対して、診察はすれど治療はせず
・大義(国家)のためには犠牲(個人の命)もやむなし、とする軍の姿勢
これらは、悲しくも福島原発事故が起きた今の,そしてこれからの日本に通じる所があり、深く心に残りました。

『ひろしま』は、作文を書いた生徒たちの願いを受けて、全国の教職員たちが制作費を出し合って作られたもの。広島市民8万8500人もエキストラとして協力。
昨日の上映会場にも、当時エキストラとして映画に出演された女性が来ていました。
そういう、被爆体験をした市民の平和を願う思い、「二度と同じ過ちを繰り返さないで」という子どもたちの祈りが、この映画からはダイレクトに伝わってきました。
彼らが残してくれた遺産、そのバトンをきちんと次に繋げていかなければ、と思いました。



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